ディアスポラ信仰共同体における 女性学的な考察

최은주(崔恩珠)(Choi, Eun-Ju) 일본어문학회 2012 일본어문학 Vol.56 No.-

1908年設立の在日大韓基督教会は、在日朝鮮·韓国人のディアスポラ信仰共同体である。自ら『民族教会』を標榜し成長してきた在日大韓基督教会は、民族教会の根拠を在日朝鮮·韓国人の移住史と重なるその歴史に求めている。本研究では、そのことを踏まえた上で在日大韓基督教会に対する女性学的な観点からの考察を試みる。ここで注目するのは在日大韓基督教会が自ら構成した歴史そのものであり、その歴史において不可視化された領域である。 『家の教会』として出発した在日大韓国基督教会において、不可視化された領域には戦前の女性伝導師の存在と誠米という信仰表現、そして誠米で具体化される『オモニ信仰』がある。民族教会に対する女性学的な考察は、主に民族や『民族的アイデンティティ』に焦点が合わせられてきた既存の研究動向に新たな観点を提示するものとして意義をもち、同じくこれは、在日ディアスポラ研究に綿密さを加える作業になると考えられる。

ディアスポラ信仰共同体における女性学的な考察 - 在日大韓基督教会を中心に-

최은주 일본어문학회 2012 일본어문학 Vol.56 No.-

1908年設立の在日大韓基督教会は、在日朝鮮・韓国人のディアスポラ信仰共同体である。自ら「民族教会」を標榜し成長してきた在日大韓基督教会は、民族教会の根拠を在日朝鮮․韓国人の移住史と重なるその歴史に求めている。本研究では、そのことを踏まえた上で在日大韓基督教会に対する女性学的な観点からの考察を試みる。ここで注目するのは在日大韓基督教会が自ら構成した歴史そのものであり、その歴史において不可視化された領域である。 「家の教会」として出発した在日大韓国基督教会において、不可視化された領域には戦前の女性伝導師の存在と誠米という信仰表現、そして誠米で具体化される「オモニ信仰」がある。民族教会に対する女性学的な考察は、主に「民族」や「民族的アイデンティティ」に焦点が合わせられてきた既存の研究動向に新たな観点を提示するものとして意義をもち、同じくこれは、在日ディアスポラ研究に綿密さを加える作業になると考えられる。

ディアスポラ信仰共同体とジェンダー : 在日大韓基督教会を中心に

崔恩珠 韓國外國語大學校 外國學綜合硏究센터 日本硏究所 2012 日本硏究 Vol.0 No.51

‘이동’으로의 회귀

사이키 카쓰히로(佐伯勝弘) 부산대학교 인문학연구소 2015 코기토 Vol.- No.78

사기사와 메구무(鷺澤?)는 작가로 등단한 뒤에 자신의 친할머니가 한반도 출신자인 것을 알게 된 보기 드문 작가이다. 그러나 그의 문학에 나타난 ‘재일성(在日性)’을 ‘범주로서의 재일’로 가두어 해석하는 일은 오독을 초래할 우려가 있다. 그 ‘재일성’은 텍스트 안에서 혈통주의의 대변이나 자신의 아이덴티티에 대한 확신으로 기능하고 있는 것이 아니라 오히려 그러한 고정된 아이덴티티의 환상을 깨뜨리기 위한 장치로 기능하고 있는 것이다. 그러한 ‘재일성’의 기능은 초기 작품들에 나타난 고향 상실과 이방인으로서의 삶 제재의 연장선상에 있는 것으로 확인할 수 있다. “걸어가 다다른 곳만이 ‘돌아갈 수 있는 곳’이다.” 그의 초기 대표작으로 꼽히는 ?돌아가지 못하는 사람들(歸れぬ人びと)?에 나오는 말이다. 사기사와 문학 텍스트에 나타나는 이방인으로서의 삶은, 돌아가지 못하고 이제 더 이상 돌아가지 않으려고 하는 삶이다. 그것은 고향으로의 회귀를 포기한 자로서 이제 ‘이동(displacement)’만을 고향으로 삼아 살아가려는 의지이다. 어디에도 정착하지 않는 ‘이동’이 삶이 되고 거듭되는 ‘이동’으로의 회귀만이 향수로 남게 되는 것이다. 이와 같은 비귀속성의 삶은 국가나 민족, 지배적 언어로부터도 정신적으로 자유로워질 수 있다. 그 ‘이동’의 저편에는 국가와 민족에 얽매이지 않는 결합이 이루어져 있고 언어적 권위도 다가 갈 수 없는 ‘혼합(hybrid)’의 세계가 펼쳐져 있는 것을 그의 작품에서 읽을 수 있다.

徐京植の批評活動におけるユダヤ人とパレスチナ人 ― コリアン・ディアスポラと「新しい普遍性」の探求 ―

Hayao Takanori 동국대학교 일본학연구소 2023 일본학 Vol.60 No.-

As a Korean critic living in Japan, Suh Kyunsik was able to connect the anguish of being discriminated against as an ethnic minority and the anguish of having two older brothers imprisoned as political prisoners under the Cold War and dictatorship to the universal challenges of humanity through the “window” of Western arts. This is known as Suh's lifework, “humanistic travelogues”. On the other hand, in order to affirm Korean identity in diaspora while resisting racism and colonialism, Suh had referred to the works of Jewish writers who experienced the Holocaust in Europe and Palestinian refugee writers who lost their homes to Israel. This was also an attempt to show that the historical experience of Koreans in Japan can be located in the history of world wide imperialism and has universality. While the European world used to presume and monopolize universality, Suh has attempted to create a “new universality” by reconsidering the experience of East Asian Koreans in Japan through the “window” of European cultural history and Jewish and Palestinian literature. 在日朝鮮人の批評家である徐京植は,民族的マイノリティとして差別を受ける苦悩と,冷戦と独裁の下で兄二人が政治犯として投獄されている苦悩とを,西洋美術という「窓」を通して人間の普遍的な課題へと繋げることができた。これは徐のライフワークとなる人文紀行として知られている。他方で徐は,人種差別や植民地主義に抵抗しながら,ディアスポラにある朝鮮人アイデンティティを肯定するために,ヨーロッパでホロコーストを経験したユダヤ人の作家やイスラエルに故郷を奪われたパレスチナ難民の作家の作品を早くから参照していた。このこともまた,在日朝鮮人の時代経験が世界大の帝国主義の歴史の中に位置づけることが可能であり,普遍性を持つということを示そうという試みであった。かつてはヨーロッパ世界が普遍性を僭称し独占していたが,徐は東アジアの在日朝鮮人の経験をヨーロッパ文化史やユダヤ人とパレスチナ人の文学という「窓」を通して再考することで,「新しい普遍」を創出しようとしてきた。

재일한인 디아스포라 2세 배중도의 민족정체성의 변화와 식민자 2세 고바야시 마사루

조현미 일본어문학회 2014 일본어문학 Vol.64 No.-

本論文では、在日ディアスポラ2世である裵重度にとって祖国や民族のもつ意味を植民者2世小林勝との関係を中心に分析している。朝鮮人であるがゆえに貧しさや就職の差別を宿命として受け取らざるを得なかった裵重度は自分の民族に対して強い葛藤を感じ、日本名で暮していた。一方、朝鮮人に出会う際、自分が個人ではなく日本を代表する者にならないといけないという切実な思いで生きていた植民者2世小林が限りなく繰り返した命題'俺は何者か'はそのまま裵重度に投ざれていく。民族に対する否定的なイメージの総体としての'朝鮮人'から脱したかった裵重度はその時まで自分の虚像である日本名を名乗っていたが、小林との出会いは'俺は何者か'、'祖国は何か'を絶えず繰り返しながら民族名で堂々とした生きた方のターニングㆍポイントになった。それから彼の民族活動家としての道がはじまるのである。

일계인 디아스포라의 학교설립 유형과 운영에 관한 고찰

임영언(Yim, Young-Eon),Ajay K. Dubey 한국일본문화학회 2016 日本文化學報 Vol.0 No.68

The purpose of this study is to analyse about school"s establishment background and school typology, operation process of abroad dwelling Japanese"s educational policy, Japanese dwelling Nikkeijin"s educational policy, Korean dwelling Japanese"s educational policy etc. The findings of this study are as follows: First, Japanese government"s overseas educational facility is recognized School Education Law observance, Japanese domestic educational method observance and course of study preservation on condition. Second, Japanese School"s type has Japanese group or Japanese business operations school, and there is school which Japanese domestic corporation establishes etc. Third, Educational policy of Japanese foreigners regards as temporary resident and stick to assimilationism. But it is showing social integration movement to secure public education by the latest Japanese society member. Fourth, Nikkeijin School pattern of Japanese domestic was classified by three pattern that it is experience of teacher, Japanese enterpriser, establishment of Brazil school law. In conclusion, the findings of the study suggest that Diaspora school pattern was decided in relation with group"s strategy, relationship of mother country government, private purpose etc.

경계를 넘는 아이덴티티

이영희(Lee Young Hee,李英姬) 일본어문학회 2015 일본어문학 Vol.69 No.-

在日一世、二世のナショナリズムと三、四世のエスニシティは'境界を越える'もしくは'境界の解体'という視点でみることができる。本稿では、日本に生きながら朝鮮人の境界はどのように形成し維持して来たのか、その境界を沈食しようとするどのようなことが行われて来たのかについて 『血と骨』『GO』を通して考察してみた。境界を越えようとしながらも境界へ繋り絡み合っていくアイデンティティの変容を帝国主義や差別などの政治性に注目して論じた。ディアスポラ研究が超国家的な観点で重視されている考え方を本稿で適用し、同一性より個体性に基づいて『GO』を分析しようと試みた。

디아스포라적 正體性과 差異의 政治 -재일코리안의 國籍, 言語, 이름을 통한 接近-

이상봉,박수경 한일민족문제학회 2013 한일민족문제연구 Vol.24 No.-

Diaspora is the results of the territorial boundary of nation state. ‘Politics of identity’ in modern which seeks the value of national identity, the differences of diaspora are the object of discrimination or exclusion, because ‘politics of identity’ could not afford to contain diaspora’s heterogeneity. On the other hand, ‘politics of difference’ in post-modern requires recognition of differences which can not assimilate into national identity. That is, the difference is not only a mechanism of discrimination but also a kind of post-modern value called hybridity. Among various diaspora, specially diaspora of Korean residents in Japan which has experienced colonial rule and division of nation has a wide and deep zone conflict with uniform national identity. This thesis deal with the repressive mechanism which has built national identity through the symbolic representation called nationality, language and name in the historical experiences and practical movements of Korean Residents in Japan. Furthermore we examine the possibility and meaning of diasporic identity which break up uniform national identity in the new project of ‘politics of difference’ and ‘diasporic space’. ディアスポラは国民国家の領域的境界が作り上げた産物である。同質性の価値を追求する近代の‘アイデンティティの政治’によってディアスポラに内在する差異は差別と排除の対象であった。近代の同質的アイデンティティとしては彼等の混種性を認めることができなかったからである。これに対して‘差異の政治’は普遍的同質性という言葉では同化されることができない差異を積極的に剥き出し、また、それを認めることを要求する。つまり、差異は差別のメカニズムとして働くこともあるが、混種性という積極的な価値として成り立つこともありうる。多様なディアスポラの中で、特に在日コリアンのように植民地と民族分断を経験したディアスポラの場合、国民国家中心の画一的アイデンティティと衝突する亀裂の地点が遥かに広く深い。彼等において、日常でアイデンティティを表す国籍、言語、名前という近代的表象は同質性を強いる差別のメカニズムであると同時に差異と混種の可能性でもある。このような問題意識に基づいて、本稿は在日コリアンのディアスポラの歴史的経験と実践的活動を中心に、近代国民国家の空間の中で国籍、言語、名前という象徴的な表象がアイデンティティを作り上げるメカニズムとその抑圧性を明らかにした。そして、更にディアスポラ的空間と‘差異の政治’という新たな企画の中で、これらの同質的アイデンティティの表象がディアスポラ的アイデンティティとして生まれ変わる可能性と意味を考察した。

유미리의 『8월의 저편』론 -등장인물들의 디아스포라로서의 한(恨)에 관하여-

스즈키 에이코 한국일본언어문화학회 2010 일본언어문화 Vol.17 No.-