天皇制の過去と現在 ―天皇の代替わりと現代日本― = The Past and Present of Tennou System -Tennou’s Replacement and Contemporary Japan-

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To show the “uniqueness” of the modern and contemporary system of Tennou, it is important to consider the merits of Tennou and the theory about Him until the Tokugawa period. Despite the fact that the dynasty changed substantially, Tennou and His Court were allowed to exist only as long as they were of use to the Samurai Sovereignty. The ideology that the Tennou system was regarded as a characteristic of Japanese history and political order comes to the fore with the operation of Japanese nationalism. However, after the Meiji Restoration, it was heavily influenced by the repeated proclamation in the systematic structure of the orthodox Japanese theory on Japan crowned with Tennou, the incarnated God with the unbroken imperial line, by being reorganized into a content of the “tradition” of the modern nation-state, the state that “the creation of tradition” was made a priority task.

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近現代天皇制がいかに「特異」なものであるかを示すためには、徳川時代までの天皇・天皇論を見 ることが有効である。すなわち、徳川時代の天皇・朝廷は、武家王権の成立によって王朝が実質的に 交替したものの、武家王権にとって利用価値がある限りにおいて、辛うじて存在が許容されていたに過ぎな かった。天皇制を日本の歴史・政体の特質と捉える思想は、日本ナショナリズムの作動と共に本格的に 登場することとなるが、明治維新後に「伝統の創造」を課題とする国民国家の「伝統」の内容として整 備され、正統的日本論の骨格的部分に、万世一系の現人神(あらひとがみ)天皇を戴く日本という主張が 繰り返された影響が大きい。

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