本論文は、方定煥の『サランエ ソンムル, 사랑의선물』のなかの2作品「心の花, 마음의꼿」 と「花のなかの小人, 꼿속의작은이」の底本を日本の大正時代に創刊、刊行された兒童文芸誌...
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이정현 (바이카여자대학원)
2008
Korean
方定煥 ; Bang Jung hwan ; 飜譯童話 ; translation of fairy tale ; サランエ ソンムル ; Saranesunmul ; おとぎの世界 ; Otoginosekai ; 童話 ; Douwa
830
KCI등재
학술저널
127-151(25쪽)
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本論文は、方定煥の『サランエ ソンムル, 사랑의선물』のなかの2作品「心の花, 마음의꼿」 と「花のなかの小人, 꼿속의작은이」の底本を日本の大正時代に創刊、刊行された兒童文芸誌...
本論文は、方定煥の『サランエ ソンムル, 사랑의선물』のなかの2作品「心の花, 마음의꼿」 と「花のなかの小人, 꼿속의작은이」の底本を日本の大正時代に創刊、刊行された兒童文芸誌『おとぎの世界』第3卷第5號, 1921.5に揭載されている福永友治譯「心の花」と『童話』第2卷第10號, 1921.10に收められている浜田廣介譯の「薔薇の小人」と推定し、方定煥譯と日本語譯2編とを照らし合わせて方定煥譯の特徵を探ることを目的としたものである。まず、「心の花」では、敎訓性が强い日本語譯に比して、貧しくて苦しい生活をしている韓國の子どもたちに、敎訓よりも常にきれいな心をもち、誠實にさえ生きていれば必ず救われる、という希望を傳えようとした方定煥の配慮が窺える。また、アンデルセン原作の「花のなかの小人」では、原作や日本語譯の娘のお兄さんを、娘の自由を奪い、自分の妻にしようとする陰險で凶惡な「惡漢」に改めて設定し、近親相姦的な要素を削除した部分である。ここからは家族愛を重要視する方定煥の意圖が窺える。このように、方定煥は自分の氣に入った作品を見出すと、自分の童話觀を投影させ、また、韓國の子どもたちの境遇を配慮して飜譯し、自分流の新しい童話を作り出した。
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