今回調べた中國語の疑問代名詞「甚마·什마」は、中國においても比較的新しい語である。最初は漢詩や佛敎關係の書籍に用いられ、漸次中國俗文學に廣まり、疑問詞として基本的に多く...
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羅工洙 (영남대학교)
2008
Korean
중국속어 ; 中國俗語 ; Chinese spoken language ; 중국속문학 ; 中國俗文學 ; Chinese literature ; 당화학 ; 唐話學 ; Chinese study ; shenme ; 의문대명사 ; 疑問代名詞 ; Interrogative pronoun
830
KCI등재
학술저널
5-35(31쪽)
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今回調べた中國語の疑問代名詞「甚마·什마」は、中國においても比較的新しい語である。最初は漢詩や佛敎關係の書籍に用いられ、漸次中國俗文學に廣まり、疑問詞として基本的に多く...
今回調べた中國語の疑問代名詞「甚마·什마」は、中國においても比較的新しい語である。最初は漢詩や佛敎關係の書籍に用いられ、漸次中國俗文學に廣まり、疑問詞として基本的に多く用いられる語である。日本の近世は、唐話學の影響で中國語への關心が深まっていったが、會話は勿論のこと輸入された書籍にも疑問代名詞の「甚마·什마」が多用されている。これらの書籍を讀んだ日本人は、「唐話辭書」に「甚마·什마」を難解な語として取上げている。中世の佛敎關係の書籍には、中國俗語がいくつか鏤められているが「甚마·什마」も特に禪語として用いられていた。近世になってからは、日本人作白話小說、漢文戱作類、讀本などにも多數あった。普通は、「如何」または「何」と關係ある語を用いながらも、新語である「甚마·什마」を多く用いていることは一種の流行語であったことを意味している。近代、特に明治期の文學作品にも「甚마·什마」の語が用いられている。たまに「甚마樣·什마生」の例もあり多樣性が見られる。また、永井荷風、尾崎紅葉、泉鏡花、石川啄木のように個人的に好んで多く用いていたことが確認され、作家によっては兩語の使い分けも見られた。明治期における「甚마·什마」の音と訓を提示すると、「甚마」は、「にんも、いんも·じんま·いかんぞ·いかんが·いかなる·いかならん·いかな·いかにぞや·いかに·いかん·いかにも·なに·なにか·なんだ·なんだか·なにやら·どんな·どんなだ·どんなに·どのやうな·どのやうに·どうか·どう·どうして·どうした·どうやら·どういう·どうも·どうでも·どの·そんな·いかがわしき」など色色の訓があるが基本的には「いかん」や「どんな, に」の訓である。「什마」は、「そも·しうも·しんも·そもさん·にんも·いかに·いかなる·いかが·いかばかり·いかにも·いかな·いかやうの·どんな·どんなに·どのやうに·どのやうな·どう·どうしても·どうした·どうする·どうも·どうか·どうにも·どうにか·どうでも·どうの·なんぼ·どうだ·そんな·なんの·なん·なんだ·なに·なんで」のような音·訓がある。それから、文語的訓から口語的訓に變わっていったことや、時代の反映も見られたことも明らかになった。つまり、日本語の疑問代名詞を表現するために、中國俗語である「甚마·什마」を借りた形で表記していたのである。このことは、唐話學の反映でもあり、その影響力は意外とあったということを物語っているのである。
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